『漢方で円形脱毛症は治りますか?』という
ご質問をいただきました。 はい。 今までも、何度か、円形脱毛症の漢方治療について ご相談を受けてきました。 たいてい、3ヶ月~半年くらいで、ほとんど目立たなくなります。 ただし、脱毛が始まってから長時間が経過している、 脱毛箇所が多い、 脱毛範囲が広い、 ひとつひとつの脱毛部位が大きいなどの場合や、 円形脱毛症の原因となったことが解決していない場合などは、 目立たなくなるまで少々時間がかかることもあります。 ここから先は、専門的な話です。 いつもよりも、ちょっとややこしい話でごめんなさい。 興味のある方だけ、どうぞ。 髪に関係するのは、 『肝(かん)』と『腎(じん)』のふたつ。 『髪は血余(けつよ)たり』と言われ、 血液の質が豊かで、量が豊富にあると髪が造られると 考えます。 この、血液の質や量に関わるのが、『肝(かん)』と『腎(じん)』です。 まず、『腎(じん)』と髪の関係について解説します。 漢方では、『腎』は、生きるためのエネルギーを宿すと考えます。 『腎』の力=生命力という感じでしょうか。 『腎』にある生きるためのエネルギーは、 血液に転化することができます。 つまり、質の良い血液を豊富に生産できる人ほど、 生命力にあふれ、髪は潤沢で豊かということになります。 これらを『腎の華は髪にあり』と表現します。 次に、『肝(かん)』についてです。 漢方では、『肝』は、血液の貯蔵庫です。 さらに、自律神経の調節、ホルモンバランスの調整など にも深くかかわっています。 そして、『肝』は、 血液の質や量が低下したり、ストレスを受けたりすると、 機能の低下を起こします。 ため息をつきやすい、おなかがガスっぽい、げっぷが出る、 脇腹の張り感、イライラする、憂鬱感がある、不安感がある、不眠、 目のかすみ、視力低下、ドライアイ、 筋肉の引きつり、まぶたや頬のけいれん、爪がもろい…など、 これらは、すべて『肝』と関係する症状です。 この、『肝』と『腎』の絶妙なバランスが崩れたとき、 症状の一つとして、円形脱毛症がでたと考えます。 (円形脱毛症以外にも、あらゆる症状や病気の原因になります。) 円形脱毛症に限らず、 『肝』と『腎』のバランスが崩れた体調不良は、男女どちらにも起こりますが、 男女を比較すると、 比較的若い年齢からバランスを崩すのは女性の方が多いです。 さぁ、さすがに長くなってしまいました。 これは、個人差も大きくかかわりますし、 年齢、生活習慣、食習慣、生活環境、職場環境も関係します。 詳しくは、ご相談ください。 漢方鈴鹿堂薬局(11時~20時・金曜定休) 03-6273-2311 コメントの受け付けは終了しました。
|
漢方鈴鹿堂薬局東京都新宿区の漢方専門相談薬局。 アーカイブズ
6月 2024
|